ちびくろサンボ

幼い頃大好きだった絵本に『ちびくろサンボ』があった。
ジャングルに暮らす黒人のサンボが虎に囲まれ、ヤシの木に登って逃げる。
サンボを追いかけてきた虎たちはそのうち喧嘩を始め、ぐるぐるとお互いの尻尾を咥えて回っているうちに、虎がとけてバターになってしまう。
そのバターでお母さんから美味しいホットケーキを焼いてもらったというお話だ。
この名作は人種差別的な表現が槍玉に上がって、姿を消してしまう。
どう考えても虎がとけてバターになるわけはないのだが、子供心には魅力的なお話で、大好きだった。
本を読んだ後は母にホットケーキを作ってとせがんだものだ。

2006年に惜しくも56歳の若さで亡くなったロシア語会議通訳者の米原万里さんは『旅行者の朝食』に面白い事が書いてあった。
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ちびくろサンボの著者はイギリス人女性『ヘレン・バナーマン』
彼女は夫とともに当時イギリスの植民地だったインドの奥地で、伝染病予防などの医療活動をしていたという。
暑いインドではなく、避暑地で暮らしている自分の子ども達に絵手紙を送っていたという。
このちびくろサンボの話もその一つで後にイギリスで絵本になった。
その後世界中で翻訳され世界中の子ども達をとりこにした物語だ。

私が持っていた絵本もちびくろサンボは黒人の子どもで、インドでのお話だとは思わなかった。
世界中で出版されたちびくろサンボの絵本のどれもがヘレン・ババーマンの絵を使わなかったらしいのだ。
その原画のサンボはインド人の顔をしているというのだ。
インドだったらホットケーキでなく小麦粉で作るナンを食べているはず。
原作ではパンケーキとなっているが、ナンをパンケーキと言い表したのではないかと米原さんは書いている。
それを日本語に訳すとき、ホットケーキになったのだろう。
虎のバターも原作ではインドの『ギー』となっているそうだ。
『そう考えるとサンボが食べたのは虎からできたギーのたっぷり入ったナンだったということになる』と米原さんは結んでいる。

離れて暮らしている自分の子どもたちに絵手紙を送るヘレンの母心を感じた。
物語の背景は面白いものだと思った。

お昼ご飯にホットケーキを焼いた。
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蒸したかぼちゃを粗くつぶして混ぜて焼いた。
菩提樹の蜂蜜とバターをのせていただいた。
しっとりとしたかぼちゃがとてもよくあった美味しいホットケーキだった。
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観葉植物
安納芋の端っこを水に入れておいたらこんなに瑞々しい緑になった。
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by hanamomo08 | 2017-01-13 15:32 | 美味しいもの | Comments(16)
Commented by saheizi-inokori at 2017-01-13 17:06
絵本も、米原さんの本も読んでいることは確かなのに、みんな忘れてしまって、、なんだかなあ、のおじいちゃんです。
Commented by sidediscussion at 2017-01-13 18:30
ホットケーキいい色に焼けましたね。鍋で焼くケーキ〜パンケーキ、なべて焼いて熱いうちに食べるからホットケーキ。
パンホットケーキですね。かぼちゃを入れるの考えつかなかったけれど、今度真似して見ます。美味しそう。
食べるものにちょっと工夫を加えると楽しいですね。

チビクロサンボ大好きでした。
Commented by unburro at 2017-01-13 23:44
私も!私も!
ちびくろサンボ、大好きでした。
今も、ホットケーキを食べるたびに思い出します。
いや、ホットケーキを食べるまでもなく、
トーストの上で溶けたバターを見ると、
ぐるぐる回る虎のイメージが浮かびます。

「くりとぐら」や「こぐまちゃん」の
ホットケーキも捨てがたいけれど…

米原万理さんのこのエッセイも、読みました。
ええぇぇ、と思いました。
ナン、では、ナンとも面白くないですよね。

ああ~ホットケーキ食べたくなってきました。
ダイエットしよう、と思っているところなのに…
Commented by iroha at 2017-01-14 08:35 x
ちびくろサンボのお話は、幼い頃から好きで何度も読みました。
カボチャを入れたらしっとりとまろやかになったでしょうね。
私も作ってみようかな、、、♪
きれいな葉っぱが育ちましたね。寒さの中で生命力の強さを感じ、励まされました。
Commented by aomeumi at 2017-01-14 14:12
青目
この頃本屋に行っても、本当の出会いがありませんね。昔は必ず、何冊かの本を抱えて出てきたものなのに、近頃は疲れ果て、なにも買わずに出ることが多くなりました。米原さんは若くていなくなりましたね。残念。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-01-14 15:42
こんにちは。
大寒波の襲来、どうしてはるのかしら?と…
受験生は大変で、かわいそうですね。
親は気が気ではない時間を過ごしていることでしょうね。
ずいぶん昔になってしまった三人の子供達のときの
センター試験時を思い出しましたよ。

チビクロサンボ。
懐かしいわと、あの絵本の絵まで思い出しましたよ。
でも、米原万理さんのこの本は知りませんでした。
momoさんの文章を読んでいて、そうなんだ…と。
思ってもみなかったことでした。
米原万理さんの本は、おもしろいですね。
「ロシアは今日も荒れ模様」「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」
は文庫本で持っていて、笑いながら読んだものです。
ロシア人の友人がいるので特に興味があります。
惜しい人を亡くしたものだと思っています。

Commented by namiko at 2017-01-14 21:31 x
米原万理さんが、お元気な頃、隣町に講演に来てくれました。確か、井上ひさしさんつながりでした。
楽しい愉快な話の数かず。
もったいないことに、いびきをかいて寝てる人がいたり人数も少なかったわ。
なんてポジテブで楽しい考え方なんだろうと元気になりそうでした。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 14:51
> saheiziさん
米原万理さんのこの本saheiziさんのところで拝見したような気もするのですが・・・・・。
それにしてもご隠居の読書量と読書解説はすばらしいの一言です。
そちらで紹介してきた抱いた本が私の手元にもかなりあります。ありがとうございます。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 14:54
> sidediscussionさん
こんにちは。
そちらも寒そうですね。
ホットケーキはテフロンの鍋を使って焼く事、一度濡れぶきんの上で冷ましてから入れて焼く事、それを守ればどなたでもきれいに焼けるように思います。
かぼちゃを入れるととっても美味しいですよ。
甘いにんじんもすりおろして入れたりします。
野菜もとれていいと思っています。

ちびくろサンボ、いいお話ですよね。
今の子ども達はしらなかったりして・・・・。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 14:59
> unburroさん
こんにちは。
ちびくろサンボ大好きでしたか!
ホットケーキを焼くたびに思い出している人は多いはずですね。
バター→ぐるぐる回るトラさんたちですね。

ぐりとぐらが作るあま~いかすてらも、こぐまちゃんのホットケーキも懐かしいです。
我が家のこぐまちゃんの本は所々破けています。きょうだいで本の取り合いをしたなごりです。

このエッセイ、本当に楽しいですね。
でも訳すときナンではなくホットケーキでよかったと思いませんか?
ナンではなんとなく格好がつきませんね。

ダイエットは後回し、熱々のを一枚だけなら大丈夫ですよ。ホットミルクを添えてね。
Commented by Deko at 2017-01-15 16:18 x
チビクロサンボ昔は何も考えずに読んでいましたが今思うと人種差別の意味もあり今では発刊されていませんね。先日の沖縄での発言も色々もありましたね。米原さんはお父様の関係で小さい時にロシアへ若くして逝ってしまわれたとひさしさんの奥様になられた方が書かれていましたね。ロシア人よりロシア語が堪能で。。。。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 16:59
> irohaさん
子どもにとって食べ物が出てくるお話は魅力的でしたよね。
そして決まってホットケーキが食べたくなってしまうのでした。
私はかぼちゃはつぶして入れましたが、小さなさいころに切って入れてもきれいだと思います。
安納芋の水栽培、きれいでしょう。
これからしばらくこの緑が元気付けてくれるでしょう。
そちらも寒そうですね。
風邪にご注意を!
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 17:02
> aomeumiさん
おばんです。
今日も厳しい寒さでした。

毎日新しい本が次々と出てきているでしょうが、本の値段も随分上がりましたね。

図書館で借りて読むことも心がけていますが、
なかなか順番が来なかったりして。

米原さん今お元気なら66歳、本当に惜しい事をしました。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 17:07
> PochiPochiさん
おばんです。
寒波が襲来してもこっちの人たちは元気ですよ。
夫は朝から3回も雪かきしたようです。
受験生、無事帰ったでしょうか。
どうしてこうもあれる季節にセンターなのかと思ってしまいます。我が家の子どもたちの時もこんな天気でした。

ちびくろサンボは日本でも何冊か出版されているのでしょうか。
私も米原さんの本を読むまであの本の背景を知りませんでした。
彼女は長らくロシアで暮らしたんですね。
亡くなる前にNHKの番組『世界わが心の旅』に出ていたのを見ました。
本当に惜しい人をなくしたものですね。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 17:11
> namikoさん
おばんです、ようこそ。
妹のゆりさんは井上ひさしさんの奥様なのですね。
テレビの旅番組でもお話の上手い人だな~と思いました。
ユーモアのセンスもあり、楽しい方でしたね。

いびきをかいて寝ている人、どこの会場にも必ずおりますね。
暗くなるから眠くなるのでしょうか?
コメントありがとうございます。
Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 17:18
>Dekoさん
おばんです。
本当はインドの話だったのですね。
この絵本が急に姿を消したときとてもショックでした。
世界がなぜもっと仲良くなれないのか歯がゆいですね。

井上ひさしさんの『ひょっこりひょうたん島』は幼い頃から大好きな番組でした。
毎日夕方のテレビは楽しみにしておりました。
妹のゆりさんが彼の奥さんになったことnamikoさんのコメントで知りました。
ほんとうにあまりに早い死は痛ましいです。
>ロシア人よりロシア語が堪能
すごいですね。


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