ほおずき

駅前に行く途中の空き地にたくさんの鬼灯が赤くなっていた。
空き地だから、前は家が建っていて庭に鬼灯を植えていたのだろうか。
雑草にも負けず草のあいだに灯る明かりのように生えていた。

草むらに鬼灯赤い灯をともし 笹川イツ子

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山登りが大好きな母の従姉妹がいた。
私が小学生の頃、山で知り合った人と大恋愛の末結婚した。
そのお相手は愛想のない無口な人だった。
時は流れ、彼女は夫と離婚、今度は宝塚に没頭するようになった。

時々母のところにも遊びに来て、手土産は自宅の庭の花が多かった。
職場の同僚にもそうしていたのだろう。
『変わっている』とか『お金を使いたくないのよ、けちだね』と言われたそうだ。
今の時代なら自分の庭の花を摘んで花束にして持ってきてくれるなんて『お洒落な人』と評価されるかもしれないのに、あの頃はそう言われたそうだ。

秋が近づいたある日手に余るくらいの鬼灯を持ってきたことがあった。
すごくきれいで母は白岩焼(秋田の焼き物)の大きな壺にいけていた。
口数は少ないが、かなりの読書家で、健康にも人一倍気を使っていたのに、一昨年75歳で亡くなった。
花を咲かせるのが大好きな人だったので、誰もいなくなった庭には今年もたくさんの花が咲いていることだろう。



この季節になるといつもあのたくさんの鬼灯を思い出す。

ほほづきを灯せこの世の混沌に 安居正浩


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晩ご飯
 薄い豚肉のカツと海老フライ
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by hanamomo08 | 2017-09-03 22:21 | 草花 | Comments(14)
Commented by oshibanayoshimi at 2017-09-04 06:21
おはようございます。
鬼灯、かわいいですね ! 懐かしいです。
子供の頃は遊び道具(?)、中の種を取り出して、、口の中でグーグー鳴らして遊びました。今時の子供たちは、知っているのでしようか? momoさんも、鳴らして遊びましたか? 私の年代まででしようか?
毎年、里の洋間の隅に、母は、ひと抱えふた抱えもの鬼灯を飾っていました。赤い色を長い間楽しめました。
Commented by こんの at 2017-09-04 07:22 x
叔母さんの思い出 胸ジーンです
Commented by saheizi-inokori at 2017-09-04 10:35
夕べの散歩で、門の前で話している奥さんがふたり、一人は門の前に咲いている花を切ってもらったのでしょう、一輪だけ手にしていました。
伯母さん、この記事に喜んでいらっしゃいますよ。
Commented by unburro at 2017-09-04 14:19
この世の混沌を、ほおずきで照らせば、
どのように見えるのでしょう。
あたたかい情景もありそうだけれど、
怖い一角も、浮かび上がりそう。
不思議な味の一句ですね。

子狐が、ほおずきの提灯をかざして夜道を歩く、
そんな絵を見たことがあるような気がします。
漫画か、絵本か、夢、かな…

鬼灯の小母さま、短編小説のような、いい話ですね。
Commented by mother-of-pearl at 2017-09-05 10:33
お庭の花を束ねておみやげにするおばさん、
素敵な方だったのですね。
変わってる、とか果てはケチとか言われてしまうのですか!!
何でもお金優先のきらいがある対岸の国では、
庭の花を贈ると義母がとても喜んでくれたものでした。
おばさんは生まれた場所と時代が違えばもっと楽しめたかも知れませんね。

今もmomoさんの心の中に温かく生き続けていらっしゃるのですから、
きっときっと喜んでいらっしゃいますね。

私もこの夏、一番好きなおばとひと晩語り明かせました。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-09-05 10:45
鬼灯にそんな思い出があったのですね。
一風かわったように思えるおばさん。
何事にも夢中になり、突っ走る女性だったのでしょうか?
登山から宝塚とはおもしろいですね。
歌劇が近いので宝塚にご執心の友人が何人かいます。
私は? うん???

ふと気がつくと庭の鬼灯の実の皮がきれいな網状になっていました。
自分でこのように作りてもなかなかできない。
温度と湿度でしょうか。
自然のなす技はすごいです!
Commented by Deko at 2017-09-06 08:46 x
お母様の従姉妹さんお花が大好きな方で庭に沢山花が咲くと嬉しい気持ちをお裾わけしたかったのでしょうね。庭の花を抱えて花の好きな方に届けられるとてもおしゃれですね。
山での出会い別れ宝塚 自分の気持ちにまっすぐに生きてこられたのて幸せな人生だったでしょうね。花が好きだった人がいなくなった家は寂しい悲しい。。。。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 11:48
> oshibanayoshimiさん
こんにちは。
鬼灯は可愛いですね。
このあたりでもあまり多く見かけなくなりました。
私は鬼灯の笛を作るのが大の苦手でした。
種を取り出す段階でもうだめ。
せっかちだからぎゅうぎゅう押して柔らかくして種を出そうとするからすぐに笛の口が破けてしまうのです。
器用な友達はゆっくりとじっくりと少しずつ種を出し、いつの間にかグーグーと鳴らしていました。
草笛も苦手、シロツメクサのネックレス作りは早く出来ましたが・・・。

鬼灯は和でも洋でも飾ると映えますね。
洋間(あ~いい響きですね)今は洋間だらけですものね。
一種類をどっさりと生けるの、私も好きです。
洋間の鬼灯を見て俳人のお母様いい句がたくさん浮かんだことでしょうね。
いつかご紹介ください。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 11:50
>こんのさん
こんにちは。
私から言うのも変ですが、いろんなことに不器用な人でした。
我が家に来る時も育てた花を切ってきてくれ、私は嬉しかったです。
うわべだけでお付き合いする人には向かない付き合い方だったと思います。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 11:54
> saheiziさん
こんにちは。
今度の信州も思い出深い旅となったことでしょう。
散歩をしていると、そんな人にも出くわすのですね。
のどかでいい風景ですね。
花を貰った奥様も家に帰ってまたその花を見て心が和んだことでしょう。

>伯母さん、この記事に喜んでいらっしゃいますよ。
みんなに認めてもらえなくても、いつもきれいな花を持ってきてくれたな~と母と話しているので、喜んでいるかもしれませんね。
ありがとうございます。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 12:09
> unburroさん
こんにちは。
>ほほづきを灯せこの世の混沌に 安居正浩
ちょっと気になる句でした。
グレーがかった事が多すぎるこの世の中にこの鬼灯のあかりを照らしてみれば何かが変わるでしょうか?
私も怖いものを感じて書いてみました。
いつの世も混沌としているのですね。

そうですね、小ぎつねのように小さなものにとっては鬼灯もりっぱな灯りになるのでしょうね。
あのはっきりした朱色と狐の毛並みの色がとてもよくマッチしています。

母の従姉妹に当たる人でしたが、母方の祖母が昔にしては珍しい二人姉妹だったので、唯一の女の従姉妹だったのです。
百歳になる少し前に亡くなった祖父の葬儀に来てくれ夫と隣の席になったのですが、宝塚の話のテンションが高すぎて夫が参っていました。
私も unburroさんも苦手な宝塚の話題です。(笑)
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 12:23
> mother-of-pearlさん
こんにちは。
現代の私たちはこういう人いいなあ~と思いますけどね。
あの世代の人たちとの価値観が少し違っていたのでしょうね。
今でも、高いものがいいという価値観を持っている人はたくさんいますよね。

ロスのお義母さん、季節によって美しい花柄のカーテンに架け替えるお洒落な方でしたよね。お庭の花をとても喜んだ女性のですね。

彼女をそんな風に思うことで十分なのだと思います。
私の家とはわりに近かったのに、母が病気になったので遠慮していたようです。
母の実家で楽しく遊んだ思い出をいつも話す人でした。
motherさんも大好きな叔母様と一晩語り明かせてよかったですね。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 12:28
>PochiPochiさん
こんにちは。
わが道を行く人生だったのでしょう。
周りからどう見えるかというよりも、好きなように生きていたから、それはそれでいい人生だったのだと思います。
花好きはたぶん登山時代からのものでしょう。
豪華な花よりも小さな草花のようなものが好きだと言っておりました。

宝塚、お近くですね。
ファンも多いでしょうね。
私は苦手です(きっぱり)笑

鬼灯が葉脈だけになるのは不思議ですね。
自分では作れません。自然のなせる技でしょうね。
Commented by hanamomo08 at 2017-09-06 12:32
> Dekoさん
こんにちは。
私はこの伯母さんの家には行ったことがないのですが、母はいろいろ植えていたと言っておりました。
今誰も住む人がいない家、庭もどうなっているのでしょう。
人はいないくても咲く花もあるでしょうが、ちょっと寂しすぎますね。

自分らしく生きた人生だったのだと思います。


暮らしに花を


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