初女さん ふたたび

今朝初女さんの追悼番組があった。
初女さんが81歳の時のもので、たしか私もDVDに残してあるものだ。

初女さんは17歳の時父親の事業の失敗でとてもショックを受けた。
そのストレスもあって、肺浸潤になり、17年もの間治る事がなかった。
長く薬は飲んでいたが、はっきりとした効果もなく、やっと退院した初女さんは『食べる』ということに人の体を治す力を感じる。
退院祝いに母の叔母がよこしてくれた鯛の煮つけを心から美味しいと思って食べたという。
お母さんはそれに蕗も炊き合わせてくれたそうだ。
ちょうど蕗の季節だったのだろうか。
人間がものを食べて『美味しい』と感じた時、体の細胞が活動するのを感じ、元気になると実感した。
その後、悩める人に元気になって欲しいと願い、食事をだして話を聞くスタイルは彼女の経験から来たものだろう。

初女さんは17年も闘病したため、『自分は長く生きられないだろう』と思っていた。
それならば『多くの人の心の中に生きたい』と思い、まだ完治していない体で小学校の先生になった。
そのころ洗礼も受け、佐藤又一さんと結婚もした。
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教会との出逢いは幼い頃、朝6時、お昼、夕方6時の教会の鐘の音に特別なものを感じていたらしい。
その後素敵な司祭との出会いもあり、自分にできることは何かを考え始める。
ある日曜日、教会からの帰り道、3月の今頃だったのか、雪解けの歩きにくいでこぼこ道を歩きながら考えたそうだ。
自分には、お金も、地位も、物も何もないが『こころ』があると気づいたそうだ。
『こころ』ならいっぱい使っても枯れることはないと確信した瞬間だった。
弘前イスキアはここから始まった。

じっと人の話に耳を傾け続けた初女さんの人生。
そして、重い荷物が少し軽くなってイスキアをあとにする人に握るおむすび。
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おむすびの中身は初女さん自らが作った『梅干』
夏の暑い時期、その梅干を一粒、一粒いとおしむように手に取る姿が先日見たドキュメンタリー番組にあった。
小さな梅でも決しておろそかにせず、満遍なく陽があたって美味しくなるように梅干の向きを変えている姿があった。
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生活は祈りとおっしゃる初女さん。
自分が教会にいけなくても望む人があればその人のそばにいよう、そうすることが自分の祈りなのだ。
訪ねてくる人たちを大事にしようと思ったそうだ。

地図を広げると秋田から森のイスキアまではそう離れていない。
でも山があるため、近道は行けなそうだ。
いつかイスキアの場所に行き、その風に吹かれてみたら、一度だけお会いした初女さんにまた会えそうな気がしている。
**************************************************************
春雨
 午後、町内の集まりに出かける。
 ご近所でも久し振りに会う人もいた。
 この一年にお若い人が何人か亡くなって寂しい一年だった。
 来年度の役員を決め、行事をおおまかに決めて 散会した。
 家についてまもなく、雨が降り出した。
 気温は13度近くまで上がった。
 これで雪はますます消えていくだろう。
 今日は忙しい日曜日だった。
 明日は私も日常に戻って少しゆっくりしたい。
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晩ご飯
 ヤリイカの煮付け
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by hanamomo08 | 2016-03-06 21:00 | | Comments(10)
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-07 10:07
初女さん、知りませんでした。
心なら、、そうですね。
Commented by sidediscussion at 2016-03-07 13:40
いいお話を有難う。心なら私にもありますと胸を張って言えるような心を持ちたいです。
何でもない現象に美を感じられて、カメラに収められるのは素晴らしい感性です。
グラスが美しい模様を描き出していますね。
Commented by aomeumi at 2016-03-07 15:40
青目
前にご紹介なさっていた方でしようか・・・ドキュメンタリー拝見したかった。同じことは出来なくても、日々の暮らしの中で、なにか感じるものがある・・・こういう方は、かつては身近にいらした気がするのだけれど・・・テレビでしかお会いできないのですね。
私も・・・整理中です。洋服は・・・ワタシの場合、30年経っても、着られることと、愛情が残っているのが問題かなぁ。流行のものはあまり持っていないのも問題・・・問題だらけ。
1日、一袋・・・と、決めています。気の長いことです。
Commented by Deko at 2016-03-07 20:47 x
弘前イスキアの初女さん自分の体験から食が大切という事を学ばれたのでしょうね。体験から大勢の方を自然と受け入れられて沢山の方に影響を与えられて九四歳まで生きられたのですね。あるがままに出来そうで出来ない事ですね。おぼろげな記憶ですが以前テレビで見ておりました。こんなに沢山の梅干し漬けるだけでも大変。。。ましてや三日三晩の土用干し雨が降るのではと夜も中々安眠できませんね。今年も美味しい梅干し作らなくてはと思いました。
Commented by koro49 at 2016-03-07 22:01
この番組観たかった。
こちらでも放送されたのかな?
初女さんは、病弱な体で自分の命に代えてもと宿った命を出産。
その息子さんに先立たれたのは、かなり辛かったでしょうね。
ただそこに居てくれるだけで、多くの人は救われたんだと思う。
黙っていても、言葉より何より力を与えた人だと思う。
私の心の片隅にいつも居る人のひとり^^。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-09 23:23
> saheiziさん
初女さんのような人はなかなかいないと思います。
ご自身の長い闘病生活の経験から、悩める人に寄り添う気持が生まれたのだと思います。

心ならいくら使っても枯れることはない、そうですよね。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-09 23:28
> sidediscussionさん
おばんです。
心はみんな持っているもの、でもそれを自分以外の、家族以外の人のために使える人は少ないように思います。

悩める人の話に耳を傾けるのはとても大変なことだと思います。
それはその人の話を聞くという心がなければつとまらない事。
とても忍耐力の要ることですね。

家の中に居ると、こんな小さな発見がうれしくて。
水の入ったグラスに光が当たって本当に綺麗でした。
カメラはすぐ近くにあるのですぐ撮れます。


Commented by hanamomo08 at 2016-03-09 23:40
> aomeumiさん
おばんです。
はい、前に一度ブログに載せた方です。
ドキュメンタリー、再放送あるといいですね。
私も初女さんのことは偶然テレビで知ったのですが、心に響くものがありました。
そうですね、テレビに出てくる人でなくても、身の回りにもそんな人が居て欲しいですね。

青目さんも片付けをなさっているのですね。
帰国する時に随分すっきりされたでしょうが、モノは日々たまりますよね。
30年たっても着られる人は珍しいです。
ほとんどの人が体形変化でアウトですよね。

一日一袋・・・・・でもいつかはすっきりしますよね。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-09 23:54
> Dekoさん
おばんです。
病気は薬で治すのが今の医学の基本ですが、やっぱり好きなことをして過ごしたり、好きなものを食べたりすると人は元気になるものですよね。
それだけ自分がストレスから開放されていくのでしょう。
この番組を見ていたら、悩める人ですから、夜中でも早朝でも電話がかかって来ていました。
初女さんは枕元に電話機を置いて、対応しておりました。
それから知らない人が突然訪ねてきますから、ドアを開けるとき、大丈夫かな?と恐怖心もあるわけです。
でも、『神様なら、開けるだろうな』と思うから、私も開けるとおっしゃっておりました。

こんなに多い数の梅を一粒一粒手にとって、向きを変えて日が当たるようにしておりました。
土用干しはどうなさっていたのでしょうね、いずれにしても初女さんの丁寧な仕事には頭が下がります。
Dekoさんの作る梅干しも美味しいでしょうね~。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-10 00:10
> koroちゃん
おばんです。
いつも早寝の私が今夜は夜なべ仕事です。
いま部屋中いい香りです。

初女さんの番組はEテレで放送した『心の時代』です。
今週の土曜日午後1時から再放送があります。
是非それを見てくださいね。

最愛の息子さんが亡くなってしまって、悲しかったでしょうね。
別の番組で息子さんの7回忌の時、初女さんが参列した人たちに挨拶する場面がありましたが、心がこもったそれはすばらしい挨拶でした。
相手の話を聴くことってどんなに大変なことでしょう。
じっとその人の話を聴いている姿は普通の人にはできないな~と思いました。
秋田で一度だけお会いした時、その真摯な姿に感動しました。
私の心の中にも居ます。



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